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Arista Networks

導入事例 - 朝日ネット【前編】

70万経路を超えてなお増え続けるIPv4フルルートに対応すべく
朝日ネットが選んだ次世代スイッチ「Arista 7280R」【前編】


朝日ネット

1990年の設立以来、「つなぐをつくる、つなぐをささえる。」をコンセプトに成長を続ける株式会社朝日ネット(以下、朝日ネット)は、会員数61万(2018年12月時点)というインターネット・サービス・プロバイダ(ISP)事業「ASAHIネット」のサービスを拡大すると共に、VNE(Virtual Network Enabler)事業者としてもビジネスを展開している。


株式会社朝日ネット 辰巳 智 氏
株式会社朝日ネット
ネットワーク部
辰巳 智 氏

高い品質と安定性を誇るISPとして高い顧客満足度を誇る朝日ネットのインターネット事業を支えているのがネットワーク部の運用するISPネットワーク基盤だ。


ネットワーク部の辰巳 智氏は「決して人数が多いわけではないですが、データセンターのファシリティと電力、ラック、ネットワークの保守と運用をメンバーで分担して行っています」と語る。ビジネスの柱となるISP事業、VNE事業はもちろんのこと、教育支援サービス「manaba(マナバ)」やカメラソリューション「AiSTRIX(アイストリクス)」といったサービスについても高品質かつ安定した稼働をミッションとするネットワーク部は、各ISP業者との相互接続のための新たな大規模ネットワークを構築することになる。


VNE事業を支える確かなISPネットワーク基盤に必要な条件とは

朝日ネットがビジネスの柱の一つと位置付ける「VNE事業」は、NTT東西のNGN網とネイティブ方式のIPv6相互接続ネットワークを構築し、IPv6によるインターネット接続サービスを運営する事業だ。ネイティブ方式はIPoE(IP over Ethernet)方式とも呼ばれ、これまで一般的だったPPPoE(Point-to-Point Protocol over Ethernet)方式に比べて帯域幅が広く、データ容量も通信速度も向上するため、より高い品質のインターネット接続を提供できる。そのため、ここ数年でネイティブ方式によるIPv6接続サービスは、徐々にその普及率を伸ばしているのだ。朝日ネットは、ISP「ASAHIネット会員」へのIPv6接続サービスを2017年から開始し、2019年現在はISP事業者や電気通信事業者など他業者へローミング提供も開始している。


大規模なネットワークの構築を自社で行うことが前提とされるため、日本でもまだ数少ないVNE事業者だが、その基盤となるネットワーク機器はどのように選定されるのだろうか?


「前提条件は、ポート数と筐体サイズです」辰巳氏は続ける。「その上で、インターネットの接続用としてIPv4フルルートで70万経路(2019年3月現在)、それ以上になっても性能的に余裕がある製品であることが必要でした。もちろん、ネットワーク機器としての安定性も要求されます」


物理的にも機能的にも高い水準が求められる中、厳しい条件をクリアしたのがArista Networks社の「7280R」だった。


「他に匹敵するものがなかった」というAristaの特長

Arista Networks社は、データセンターや仮想化、クラウドといった環境に特化した10G/40G/100Gスイッチを中心に展開する次世代スイッチメーカーだ。従来から汎用シリコンを使ったスイッチング製品には定評があったAristaだが、近年の汎用シリコンの進化により、専用ASICを搭載したルータと比べても遜色のないスペックを実現できるようになったことで、国内外で大きくシェアを伸ばしている注目のベンダーだ。


「実は、Aristaのスイッチはサーバ・ネットワーク環境で以前から使っていたんです。約2年半の間ハードウェア障害を含むトラブルが全くなかったということで、Arista製品の安定性は実証済みでした」とネットワーク部の木 萌氏は語る。
VNE事業を支えるISPネットワーク基盤において求められる性能とは、まずは70万を超えるIPv4フルルートにも余裕を持って対応できることだった。「ルーティングの負荷が高い環境であっても、十分に耐えられる性能を備えた製品だと思っていました。もちろん大手のルータ・スイッチベンダーを含む複数の候補がありましたし、検討もしましたが、ルーティング性能・安定性・コストを考慮した時、Aristaに匹敵するものが他になかったんです」(辰巳氏)。


そうした性能面はもちろんのこと、1Uの筺体としてポート密度が高いため、回線の集約率やネットワークの拡張性という点でも評価が高かった。現在導入されるネットワーク機器は100Gに対応した製品が増えているが、将来的には400Gという世界もすでに見え始めている。Aristaが示す明確なロードマップや積極的な情報発信、市場のニーズに合わせた新たな製品の投入といったメーカーの姿勢も社内で評価されたという。



後編に続く >

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