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Datrium DVXシステム

導入事例 - ガンホー・オンライン・エンターテイメント【前編】

ビルド処理に半日以上かかっていた開発環境をDatriumで刷新
運用法を大きく変えることなく、I/Oスピードは2倍以上に【前編】 

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ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社では、フロントエンドの仮想化環境とバックエンドのストレージ環境を組み合わせたプラットフォームでゲームの開発を行っていた。このプラットフォームのI/O スピードとストレージ容量が不足するようになり、ビルド処理を1回実施するのに半日以上かかることが当たり前のようになっていた。この課題を解決するために選ばれたのが、「Datrium DVX システム」である。

導入の課題

  • ゲーム開発においてストレージ環境のI/Oスピードと容量が不足していた
  • ビルド処理を1回実施するのに半日かかることも当たり前になった
  • コンパイルやリンクのためのパフォーマンスが足りなくなった

導入のメリット

  • 以前と同じ運用のままでI/Oスピードを2倍以上高速化できた
  • ストレージ容量やサーバCPUの不足に対して、過大な投資をすることなく柔軟に対応できるようになった
  • 圧縮や重複排除で期待以上の効果が得られた

導入の背景:ストレージのI/Oスピード低下でビルド処理に半日かかることも

「Smile for Everyone 〜“感動と楽しい経験”を提供する〜」という企業理念に基づき、世界中の人々にエンターテインメントを提供するガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社(以下、ガンホー)。企画力および開発力だけではなく、サービス運営能力や実績、経験を生かしたビジネスモデルにより、世界中に笑顔を届け、常に期待される世界一のエンターテインメントグループを目指している。

新たなゲーム市場の先駆者として、2002年にPCオンラインゲーム「ラグナロクオンライン」を発表。2012年にはスマートフォンゲーム「パズル&ドラゴンズ」を発表するなど、数々のヒットタイトルを生み出している。現在もデバイスを問わず、マルチプラットフォームでゲームを展開する企業として「挑戦」を続けている。システム本部 情報システム部 インフラ管理課 課長の宮内 諭志氏は、次のように語る。


ガンホー・オンライン・エンターテイメント 宮内 諭志 氏
ガンホー・オンライン・
エンターテイメント株式会社
システム本部
情報システム部
インフラ管理課 課長
宮内 諭志 氏

「ゲーム開発用プラットフォームは、フロントエンドの仮想化環境とバックエンドのストレージ環境を組み合わせた構成になっています。当初は、業務システム用のプラットフォームだったので、それほどI/Oスピードは必要ではありませんでしたが、ゲーム開発用にも使い始めたことから、I/Oスピードとストレージ容量が不足するようになりました。そこで、ストレージ環境を再構築するか、サーバも含めて刷新するか判断を迫られました」


特にゲーム開発用プラットフォームでは、ビルド処理を繰り返す必要があり、そのためのコンパイル、リンク処理のためのパフォーマンスが足りなくなってきた。ビルド処理を1回実施するのに半日以上かかることも当たり前のようにあったという。そんな中で同社が注目したのが、低コストで高速かつ大容量の仮想化インフラを実現するDatrium DVX システム(以下、Datrium)であった。


導入の経緯と選定理由:CPUとストレージの柔軟な拡張でムダな投資の抑制が可能に


Datriumを知った当時について、宮内氏は「ノックスの担当者から紹介いただいたのですが、最初は正直よく分かりませんでした」と振り返る。しかしその後、ローカルのSSDをキャッシュに使えるなどの具体的な話を聞いて、Datriumに興味を持ったという。2018年中にサーバを刷新する計画が決まっていたこともあり、機能的にもコスト的にも十分満足できるDatriumは有力候補に上がっていた。


実際の選定プロセスでは、3つの製品を比較検討した上でDatriumの採用を決めている。その後ガンホーでは、2017年夏よりDatriumの導入に関する検討を開始。2017年末にDatriumの採用を決定し、2018年4月より本番稼働した。「3つの製品のどれを選定しても要件を満たすことはできたのですが、サーバ上で全てのI/O処理をコントロールできることが、Datriumを選定した最大のポイントでした」と宮内氏は導入の決め手を語った。


Datriumコンセプト

I/O処理をサーバ上でコントロールすることで、サーバとストレージ間のボトルネックを解消し、高速なストレージ環境を実現することができる。「今回、サーバに大容量のSSDを搭載しているので、ストレージに対するアクセスをほとんどなくせる構成になっています。これにより、他の2つの製品よりもパフォーマンスの面で有利になると考えました」(宮内氏)。


ハイパーコンバージドインフラ(HCI)に関しても検討したが、HCIは、例えばストレージが不足した時に、ストレージだけを追加することが難しく、サーバとストレージを同時に追加することになる。宮内氏は「Datriumの場合、CPUが足りないのであればサーバだけを導入し、データが増えたのであればストレージだけを導入できます。これにより、ムダな投資を抑制することができます」と語る。



後編では、劇的な改善をもたらした「Datrium DVX」の導入効果とメリット、今後の展開と製品への期待について記述する。


> 後編に続く

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