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Datrium DVXシステム

ハイエンドHCIと従来HCIの差とは?

2018年7月26日
ジェローム・M・ウェンツ


ハイパーコンバージドインフラストラクチャー(HCI)は未来のデータセンターアーキテクチャーとして早くから名乗りを上げてきました。HCIはキャパシティとパフォーマンスを簡単に構成・管理でき、クラウドのような機能を提供してくれるため、オンプレミスのクラウドを構築するための具体的かつ論理的な道しるべになっていきました。


しかし、1つの論理構成内に8以上のノードを配置するHCIの場合、よほど注意して構成を組まない限り亀裂が生じてしまうのです。表面的には、ハイエンドHCIも従来HCIも同じメリットを生み出します。どちらも簡単な設定でコンピュート、メモリ、ストレージネットワーク、データストレージを仮想化し、スケールアウトアーキテクチャーを管理することができます。どちらも標準的なハイパーバイザープラットフォームをサポートし、スナップショットやレプリケーションといった独自のデータ保護ソリューションを有します。つまり、ハイエンドHCIと従来HCIは写し鏡のように共通項が沢山あるのです。
ところが、ハイエンドHCIと従来HCIソリューションは広い仮想環境においては初期段階から機能的な違いが見受けられます。以下に、その際の留意点を挙げてみたいと思います。

  • ・1つの論理環境に、数千単位のVMを入れなければならない。
  • ・各VMが互いに影響を与えないように隔離し、パフォーマンスを確保しなければならない。
  • ・アーカイブやバックアップのため、複数のパブリッククラウドプロバイダーに接続環境を提供しなければならない。
  • ・クラウドから自由にVMを出し入れできなければならない。



これらの状況において、ハイエンドHCIは4つのキーアドバンテージを有します。

1. データ可用性
データ可用性を実現するため、ハイエンドHCIも従来HCIも複数のノードにわたってデータを共有しています。しかし、ハイエンドHCIは個別のコンピュートノードやデータノードを利用し、全てのコンピュートノードにおけるVMに高水準のデータ可用性を確保しています。つまり、どのコンピュートノードがアクセス不能になったとしても、ノード内のどのVMデータにもアクセスが保たれるのです。

2. フラッシュ/パフォーマンスの最適化
ハイエンドHCIも従来HCIもVMデータをローカル保存しておくために、稼働しているのと同じノード内にそのデータを格納しています。しかし、ハイエンドHCIアーキテクチャーは各VMデータをVMのコンピュートノードにもハイエンドHCIアーキテクチャーのデータノードにもデータを格納してフラッシュのパフォーマンスを最適化しています。Datrium DVXのようなハイエンドHCIは全データを重複排除・圧縮し、ノード間通信を制限してデータ処理のリソースを確保しています。

3. プラットフォームの管理性と拡張性
HCIアーキテクチャーは直感的にサイジング、管理、拡張、状況把握することができます。つまり、もっとパフォーマンスやキャパシティが欲しければ、ノードを追加すればいいのです。ところが、企業内でこれをやるには追加されるノードが何百、何千のVMをサポートし、VMが問題なく安全に稼働しなければなりません。ノード間通信が前提である従来のHCIを利用してこれらの要件を満たすのは、ほとんど不可能と言ってもいいかもしれません。ハイエンドHCIはノード間通信を制限しつつ、コンピュートノードやデータノードを段階的に導入することができます。

4. VM隔離
ノイジーネイバー(隣接するVMのパフォーマンスに悪影響を与えるVM)は仮想環境においては深刻な問題です。ハイエンドHCIも従来HCIもVMの近くにデータを保管しますが、ハイエンドHCIは他のコンピュートノードの可用性に依存しません。これによってノード間通信を削減し、ノイジーネイバー問題の発生確率を抑えているのです。


HCIアーキテクチャーはクラウドのような機能を提供することで導入・管理の容易性を実現し、大筋では企業と一緒に成長してきました。しかし、Datriumのような次世代のハイエンドHCIアーキテクチャーにおいては、拡張性においてもクラウドのような機能をより柔軟に提供し、管理性やフラッシュパフォーマンスの最適化、データ可用性の向上、VMインスタンス間のより良い隔離環境を実現しているのです。



出展元:https://www.dcig.com/2018/07/differentiating-bt-high-end-hci-standard-hci.html

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