Rubrikで仮想化基盤の自動的なバックアップを実現 |
2016年5月から検討を開始し、検証と評価を経て、2016年12月に「Rubrik」の採用を正式に決定。2017年1月に機器を導入して、同年3月から本格的な運用を開始した。実際に運用を開始してみて、その導入効果に改めて驚いたという。
まず、バックアップに掛かる工数が劇的に削減され、バックアップ取得ミスが皆無になった。これまでは、バックアップのポリシーは稼働するサーバ毎にスクリプトを作成し、スクリプトが適切に処理されているかを毎日確認する必要があった。これに対し、Rubrikでは、仮想マシンやフォルダを対象に「バックアップ取得頻度」と「データ保持期間」をSLAとして決めるだけでよい。このSLAポリシーに沿って自動でバックアップが取得され、問題が起きた際にはアラートで知らせてくれるようになった。
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| 慶應義塾 湘南藤沢インフォメーション テクノロジーセンター（ITC） 森川 祐輔 氏 |
運用を担当している湘南藤沢ITCの森川 祐輔氏は「スマートフォンのような感覚で操作ができ、運用や設計に専門的な知識は必要ありません。日々の運用は全く必要なくなり、空気のようにバックアップ運用を行うことができるようになりました」と、その効果を明かす。
また、正しくリカバリできるようになった効果も大きい。山方氏が特に驚いているのは、高速に検索結果を出力できる検索画面と、検索したその場でリカバリできるユニークなインターフェースだ。「キーワードを入力して検索すると、必要なデータがどこに保管されているかがすぐに確認できます。その場で仮想マシンやファイルを指定することで簡単に高速なリカバリを実現できます」と山方氏。Rubrik上の仮想マシンは、NFSデータストアとしてvCenterに直接マウントすることができる。このため、データをストレージ装置に戻さずに一瞬でリカバリすることができる。
インスタントリカバリと呼ばれるこの機能は、災害対策でも有効だ。Rubrikを災害対策サイトとして稼働させておくことで、メインサイトに障害が起こった時に、災害対策サイトのRubrikにバックアップした仮想マシンをそのまま高速に立ち上げることができる。山方氏は「その他にも、既存のNFSストレージ装置をマウントしてアーカイブ容量を拡張したり、REST APIで既存環境と連携したりと、様々な使い方ができることも魅力です」と話す。
さらに、ファイルがどこにあってもローカルと変わらない操作性と高速性を実現していることにも効果を感じている。森川氏は「検索性を損なわずに、様々なストレージを効率よく利用できるようになりました」と評価する。
さらに山方氏は、こうしたRubrikが提供する様々な機能は、バックアップ運用に対する安心感に繋がっていると話す。
「ITシステムの導入には何かしらのトラブルがつきものです。ただ、このRubrikについては、全く苦労しませんでした。機器の初期セットアップは30分程度で容易に完了してしまっただけでなく、ポリシーの設定、日々の運用、何かあった時の対応に至るまで、なに一つトラブルらしいトラブルに遭っていません。IT担当者として、とても心強い製品です」（山方氏）
その上で植原氏は、新しいバックアップ基盤が構築できたことの意義についてこう説明する。「データを常にバックアップして、何かあった時には迅速にリカバリできることでデータに対する安心感が生まれました。湘南藤沢キャンパスは、新しいことにどんどんトライすることが大きな特色です。新しいチャレンジにはハラハラとさせるような心配事もつきものです。バックアップ運用に対する安心感は、湘南藤沢キャンパスの自由な取り組みを支える基盤にもなっているのです」
Rubrikは仮想環境だけでなく、一部の物理環境のバックアップにも既に対応している。湘南藤沢ITCはこの点においても期待しており、将来的にはRubrikを使って物理環境もバックアップすることを視野に入れつつ、今後も新しいチャレンジに向けて取り組みを加速させていく。
取材協力 |
| ■名称 | 慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス |
| ■所在地 | 〒252-0882 神奈川県藤沢市遠藤5322 |
| ■湘南藤沢ITC | 慶應義塾インフォメーションテクノロジーセンター（ITC）は、義塾に必要な情報基盤を効果的に提供し、義塾の教育・研究の発展および義塾の円滑な運営に寄与しています。 |
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