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導入事例 - セントラル短資FX

「大容量で高速なオールフラッシュストレージの「面白い仕組み」とは?
これまでにない柔軟性を生み出した新たなアーキテクチャーの可能性

   セントラル短資FX株式会社(以下、セントラル短資FX)は、主としてインターネットを活用した「外国為替証拠金取引(FX)サービス」を提供する企業だ。創業以来110有余年にわたり短期金融市場の仲介機能を担ってきたセントラル短資グループのシナジーを活かし、個人投資家や法人顧客に向けて、取引の利便性・ 安定性、そして提供する取引情報の正確さ・迅速さ・分かり易さなどの面でも、質の高い投資サービス(「Quality FX」)を提供し続けている。
そんなセントラル短資FXのビジネスを支えるITインフラはどのような観点で構築されているのだろうか。
  

最初から他の製品は検討しなかった

景気や国際情勢などが大きく影響する流動性の高いFX市場において、最新で適切な情報は判断や分析を行う上で必要不可欠である。セントラル短資FXが24時間365日提供しているマーケット情報や取引サービスの基盤は、同社の市場業務部のメンバーが支えている。
「市場業務部の中でもタスクによっていくつかの部門に分かれています。」と話す市場業務部 部長の清水 純氏は、インフラ全体の構築・設計に携わっている。
「ノックスには以前、バックアップ用にRubrik社製品の導入を支援してもらいました。当時抱えていたいくつもの課題が解消され、運用負荷の軽減だけでなくランニングコストも大幅に削減できた実績があります。」
最適化されたバックアップシステムは順調に稼働しているが、システム全体を管理する清水氏には数年先を見据えた次なる課題が見えていた。
「ランサムウェア対策です。もちろん、EDR*は導入済みですし、万が一感染してもバックアップデータから復旧が可能にはなっています。既に二重三重の対策はとっていますが、ランサムウェアの潜伏期間が長期化していることを考えるとバックアップデータの長期保管も必要だと考えました。」
*EDR(Endpoint Detection and Response):端末の操作などを継続的に監視、異常を検知するエンドポイントセキュリティの1つ。
そこで検討されたのがVAST社のユニバーサルストレージだ。このオールフラッシュの大容量ストレージは、実はかなり早い段階で導入が決定していた。
「圧倒的なコストメリットが決め手です。長期保管を前提とした時のTB単価が他と比べて最大13分の1だったのに加え、パフォーマンスも出る。他にこんな製品はありませんでした。」

清水 純 氏
市場業務部 部長
清水 純 氏


それはストレージか、アーカイブか

セントラル短資FXでは5年以上前からマシンラーニング(機械学習)を活用し、為替レートや取引の傾向に基づいたデータ分析を行っている。その開発環境から生み出される膨大なログはTB単位で増え続け、バックアップシステムを圧迫し始めていた。加えて、開発環境そのものの構築や移行も頻繁にリクエストされており、その運用の効率化も課題となっていた。VAST ユニバーサルストレージの導入は、この問題も解決できると清水氏は考えたのである。
「安価で大容量というキーワードは他にも見かけます。しかしパフォーマンスを担保できるものは、あまりありませんでした。」
大容量でスループットも出るストレージでありながら、圧倒的なコストダウンを実現できたのは、VAST社独自のアーキテクチャーによるものだ。

<VASTアーキテクチャー>
DASE(Disaggregated Shared Everything)アーキテクチャーは従来ストレージが提供してきたアーキテクチャーと大きく異なる。ストレージクラスメモリ、ハイパースケールSSD、NVMe over Fabricのような最新技術を用い、従来ストレージでは提供が難しい規模の拡張性を実現。
性能・容量を同時にスケールアウトするのみならず、性能のみ、容量のみといった柔軟なスケールアウトを可能にした。

コンテキスト メニューあり スケールアウトやスケールアップには上位モデルへの移行が一般的だが、容量を増やしたい場合はデータノードを増設し、パフォーマンス・性能を上げたい場合はコントローラーを増設する、というように状況に合わせて構成できるVAST社製品の柔軟性は、従来と比べてコストも手間も格段に抑えることができる。
「ストレージでありながら、SDS (Software Defined Storage)を実装したハードのストレージ、という印象で、とても面白い仕組みだと思いますね。」(清水氏)

意外な導入メリット

VAST ユニバーサルストレージはCIFS、NFS、S3プロトコルをサポートする。例えばNASとして使う場合はNFSの知識があれば運用できるため、ブロックストレージが必要とするLUNやRAIDといった専門性の高い知識は不要だ。
「管理画面が見やすいので全体を把握しやすいです。設定変更も簡単なので、負荷状況に合わせてデータフローの変更もすぐにできます。Rubrikで圧縮済みのデータがVASTでは2倍近く圧縮されていて、思った以上の性能でした。何よりこの製品は、使い方によってはかなり幅広い用途にマッチしそうなので、今色々と考えているところです。」(清水氏)

バックアップデータの長期保管先や開発環境としての活用に留まらず将来的には既存のNASも移行できるのかもしれない。その動きは大きなコストメリットを生むだけでなく、専門知識を持たなくても運用できる人材活用へも繋がっていく。
VASTユニバーサルストレージの持つ可能性は、流動的な状況でよりその真価を発揮できるのかもしれない。

取材協力
■企業名 セントラル短資FX株式会社
■URL https://www.central-tanshifx.com/
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